気ままな日々

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熱中人「”ニホンオオカミ”を見た男」八木博;

NHK BS2 熱中人 「”ニホンオオカミを見た男”」(11:15~11:30)を見た。八木博さんという方が1996年秩父の林道で“ニホンオオカミ”を目撃、写真を撮ったという。彼は動く姿を捉えるために奥秩父の山の中(数十か所?数百か所?数は忘れた!)に、動画のカメラを設置。一枚のMDカードに1ヶ月分の映像が記録される。その中にはキツネ、タヌキ、熊、鹿、イノシシ、テン、サルなどなど実に多彩な野生動物が映っていたことに驚いた。イノシシは子連れでかわいかった(*^^)v

彼がなぜオオカミを追うようになったのか。若いころ山小屋(どこか忘れた)に物資を運ぶ仕事をしていたときの帰り、「獣の遠吠えを聞いた」(彼の日記に記録がある)。それで乗るべきバスに乗り遅れた。しかしそのバスは事故を起こし、「獣の遠吠え」で一命を取り留めた。そこから彼の「オオカミ探し」がはじまった。そして1996年、秩父の林道で出会ったというのだ。その写真があった。彼は「オオカミが私の前に現れたというのは、オオカミに選ばれたということだと思っている。宿命です。俺じゃなきゃできないんです」という。

ニホンオオカミは1905年に絶滅したといわれている。もしいればすごいことだ。
奥秩父では「大口真神」(オオクチノマカミ:オオカミのこと。万葉集にもこのように表現されてでているそうだ)として、オオカミを祀る信仰があるそうだ。三峯神社はオオカミを祀り、長瀞町うっぷ(表記は?)に住む5世帯の家々の入口にはオオカミのお札が今でも貼ってあった。そこに住む高齢の方々は、祖父からの話(明治のころのこと)を教えてくれた。そのおじいさんのまたお爺さんはオオカミと戦い捕獲した。それ以来、病が流行ったり、災難が続き、これはオオカミのたたりということで、その方の庭の一角には「大口真神」の怒りを鎮めるために祀った大きな碑があった。八木さんは、まさに熱中人だった。彼のニホンオオカミ探しは続く。

世間は広い。いろんな人がいますね。すごい!

28日にはブラジルのオオカミ保護の活動をしている番組を見た。
ブラジルでも農地の開発で、タテガミオオカミの生息地が狭くなり、農地に食を求めて出てきていた。さまざまな問題が起こっていた。
日本の熊のことが頭に浮かんだ。

熊谷達也の小説。
「邂逅の森」「氷結の森」「相克の森」「ウエンカムイの爪」「漂泊の牙」
自然の中で生きる人と野生動物。生活の中にあった人と熊の関係。「森」三部作はマタギの生き方を通して自然と生きるとはいかなることかを問う作品。「邂逅の森」は直木賞・山本周五郎賞ダブル受賞作品。「漂泊の牙」はオオカミ研究者を襲った悲劇。

by 1212jeff | 2011-03-31 12:52 | つれづれ(free)